【高岡市の課題】財政問題について【問題点と解決案】

on 2021/09/21

こんにちは、熊木義城です。

今回のテーマは
【高岡の財政問題について】


私は、高岡市の最重要課題は

“財政問題と少子化”

であると考えており、
この問題を早急に解決するために
市議会議員を目指しております。

高岡にお住まいの皆様なら、
高岡市の財政が厳しいということは
実感としてあることと思います。

2017年に起きた
構造的財政赤字の問題によって、
補助金のカットや
コミュニティバスの廃止など、
一部のサービスが打ち切りになり、
目に見えて市民サービスが低下しました。


今回はこの財政難が

「今後どのような問題を引き起こすか」
ということと、

「この問題について
 市民の皆様にお願いしたいこと」
をお伝えしていきます。



◆高岡市の
 財政の現状


高岡市の財政が厳しいことは
皆様もご存じであると思いますが、
客観的に見て何が問題であるかは、
十分に伝わっていないように感じています。


そこで、
まずは高岡市の財政の現状について
整理しながらお伝えしていこうと思います。


<高岡市の借金総額は
 財政規模の1.4倍近い1000億円>


まず現状としていえるのは、
借金が大きすぎるということです。

高岡市の財政規模
(通常収入が見込まれる一般財源の総量)
は700億円ほどですが、

これに対する高岡市の借金は
令和元年度決算で1080億円であり、
財政規模と比べると1.4倍にもなる額です。

この状態を年収500万円の家庭に例えると、
収入の1.4倍、つまり700万円の借金を
常に背負っている
ということであり、

いかに大きな規模の借金が
“毎年”高岡市に積みあがっているか、
お分かりいただけるかと思います。


<将来世代への財政負担を表す
 将来負担率が非常に高い>


現在の財政状況では、
将来世代、つまり現在の若者、
そして高岡で生まれ育っていく
子供の財政負担が非常に大きくなっています。



自治体には将来負担を表す
「将来負担率」という数値があります。


これは、
「将来負担すべき実質的な負債の
 標準財政規模に対する割合」というもので、

高岡市は先述した
借金の大きさ(財政赤字の状態)から、
令和元年度では165%(全国平均27.4%)と、
非常に高い割合になっています。


同規模の自治体と比較してもワースト1位で、
早急に対策が必要であることは明白です。



この数値については
富山県の市町村は
比較的高い傾向がありますが、

南砺市は0%
非常に健全な財政運営をしていることから、

高岡市の財政が
いかに改善が必要な状態であるか
ということがわかります。



◆財政状態の
 悪化から
 起こる課題


ここまで述べさせていただいたとおり、
高岡の財政状態は
既に大変な状態でありますが、

これに加え、
今後はより厳しい状況になっていくと予想されます。



<新しい事業をおこせない>


私がもっとも恐れている問題は、
高岡市が独自事業
(他都市にはない特色のある事業)を
実施できなくなることです。


世の中が変化するにつれ、
行政へのニーズもまた変化していきます。

高齢化率が上がり
地域内の交通弱者が増加すれば
公共交通の充実を考えなければなりませんし、

少子化問題の解決には
子育て世代への支援拡充や
育てやすい環境の構築、
教育予算の増額など、

社会変化とニーズに合わせて、
対策を打たなければなりません。



しかし、
全ての事業の大元となる
財政を改善しなければ、

そのような要望に合わせた
新事業の立ち上げや、
支援の増額ができません。


大きすぎる借金にばかり予算が割かれ、
市民への支援に充てる余裕がなくなり、
他の自治体に比べできないことばかりの
行政になってしまいます。

高岡市からさらに人が離れていくという
悪循環を招くでしょう。




<毎年数億円もの多額の税金が
 金利として消えていく>


また、慢性的に多額の借金を繰り返すことで、
すでに多くの市税が失われていることも、
大きな問題といえます。

借金が大きくなれば、
高岡市が毎年支払う金利も当然大きくなり、
令和元年では6億円以上が、
金利を支払うためだけに消えています。

つまり、数億円規模の税金が、
市民へ還元されることなく
支出されているのです。



数億という予算があれば、
教育、福祉、観光など
様々な事業をはじめることができますが、

借金の大きさゆえに、
金利も非常に大きくなり、
税金が浪費されているのが現状です。

もちろん、
いきなり借金を0にする
というわけにはいきませんが、

少しずつ、
せめて借金が半分になれば

金利も半分になり、
その分新しい事業をつくることができます。


◆どのように
 対応していくか



さて、ここまで
高岡市の財政の現状と問題について
整理しましたが、

実際にこの問題に対して、
どう解決に導いていけばいいのでしょうか。


これに関して、私は、

▽借金を着実に返済していくこと

▽事業をもう一度再点検し予算を作ること

この2つしかないと思っています。



<借金を着実に返済していく>


現在の高岡市は、
財政健全化を目指しており、
地方債の残高は少しずつですが、
減少傾向にあります。

今後も順調に返済を進めていけば
2040年頃には、
2006年頃と同等の800億円前後まで
借金は減少すると考えられます。


劇的に改善することは難しいですが、
毎年着実に進めることと、

今後さらに借金を背負うような事業は
おこさないように注意し、

しっかりと議員と市民が
チェックしていくほかはないと思っています。


<事業をもう一度
 再点検して予算を作る>


しかしながら、
その時代に沿った
行政サービスを行っていくためには、

市民のニーズや社会変化を察知しながら、
より使いやすく、役立つサービスを
模索していく必要があると考えます。


その予算を捻出するには、
いまある事業が本当に必要かどうか、
改めて徹底的にチェックし、
事業再編によって予算を絞り出すしかありません。



そして、
「私が高岡の皆様にお願いしたいこと」は、
この高岡市の

チェックに関わる政治家を
見定めていただきたい

ということです。


現在の市役所の中では、
それぞれの部署で、
かなり厳しく予算を絞っていると思われます。

しかし、市役所の内部から
現在実施している事業を
「やめる」という決定を下すのは
非常に難しいことです。

だからこそ、私は
政治が必要だと思っています。


このような政治を実現できる
政治家(市長、そして市議会議員)を
市民の皆さんが
選んでいただければと思います。




最後に、
私がここまで財政問題を重視するのは、
この問題の影響を最も受けるのは、
私たち若い世代だからです。


数十年後、生産年齢人口が減少し、
市税収入も減少することで、
高岡市が借金によって
身動きがとれなくなったとき、

その悪影響は私たち、
そして今育っているこどもたちが
受けることになります。

だからこそ、
私たちはこの財政問題の当事者であり、
今後の市政を考えていくうえで、
政治に参加し、解決への動きに
加わらなければならないと考えています。