【高岡市の課題】少子化問題について【課題と目指す方向性】

on 2021/10/22


こんにちは。熊木義城です。

今回のテーマは
「少子化問題」についてです。



地方では全国的に
人口減少が問題になっていますが、
私はこの人口減少問題の一番の要因は、
少子化であると考えています。


生まれてくる子どもの数が
減少しているのです。


高岡市においては、
この少子化が特に進んでいます。


今回は、
「高岡市の少子化問題の現状」と、
「今後、この問題に
 どう取り組んでいくべきか」
ということをお伝えしていきます。


高岡市の少子化スピードは
恐るべき速さ




高岡市内でお話を聞くと、
「こどもが少なくなった・・」
というお話を
いたるところでお聞きします。


少子化についても財政問題と同じく、
市民の皆さんが
強く実感するようになった
ということだと思います。



それもそのはず。
高岡市における、
15歳以下の子どもの人口は、

1985年から2015年の30年間で約半分

になっています。



長い間、高岡で過ごされ、
様々な時代を
見てこられた方からすれば、

今の高岡市の子どもの少なさは、
私たち世代より
強く感じられていることと思います。



しかし、高岡市の少子化問題は
これまでより

さらに早いスピードで
進行しているのです。




私は1995年生まれですが、
私たちが生まれた年や、
2000年頃までは、
一年間で1600人ほどの子どもが
高岡市で生まれていました。


しかしその後の出生数は
2018年に1100人ほど、
そして、
2020年には1012人程度まで減少しました。


私たちが生まれたころより、
まさに3分の1が減少しているのです。



少子化による問題




この急激な少子化によって、
多くの問題が起こっています。



<学校が維持できない>


まず起こっていることは
学校の維持ができないということです。



生徒数が減少していても、
学校の維持費は年間数千万円がかかる
ため、

財政状況が厳しい高岡市では
これを維持していくのは難しく、

高岡市ではすでに
統廃合を進めている地域が
いくつかあります。


現状の子どもの数では
確かに仕方のない処置ではありますが、

小学校は教育機関の役割だけではなく、
その地域のコミュニティの中心となる存在です


地域から小学校がなくなるということは、
その地域から子育て世代がより減少し、

最終的には
コミュニティの維持もできなくなる

という可能性を含んでいます。





<子育て世代を対象にした
 民間サービスの撤退>


また、少子化が進行すると、
ファミリー層や子どもを対象としている
民間サービスも
撤退していく可能性があります。



例えば、学習塾のような、
子どもを対象にしたサービスの経営は
苦しくなりますし、

子育て世代や若い世代を
ターゲットとしている
飲食店などのお店も
少なくなっていくでしょう。



その結果、
子育て世代にとって
さらに満足度の低いまちになり、
子育て世代が他市に流出する

という悪循環に陥ってしまいます。





子育て世代に
信頼される
まちへ




これまで述べたとおり、
少子化問題をこのままにしておけば、
高岡市に未来はありません。


私はこの少子化対策にこそ、
今後、積極的に取り組んで
いくべきだと考えています。





私は関西で政治経験を積んでいる際に、
ぜひ真似したい取り組みをしている
自治体に出会いました。
それは、兵庫県の明石市です


明石市は人口30万人で、
小さいまちではありませんが、
関西の中では
決して大きなまちでもありません。


10年ほど前までは、
人口は減少傾向にあり、
財政も裕福と呼べるほどではありませんでした。






しかしながら、
現在の泉市長が就任されてから、
こども中心のまちづくりに
することを明確にして、

子育て世代やこどもが育つ環境に
徹底した支援を行うことで、

人口がV字回復し、
若い世代の人口が増えることに伴って、
市税収入も大きく伸ばしており、
今、全国的に注目されている自治体
です。




明石市は子育て政策において、
所得や年齢で
選択と集中をするのではなく、

「あれもこれも」という考えで、
量も質も重視して
幅広い支援を行っています。


高校生までの医療費の無償化や、
中学校給食の無償化などの
金銭的な支援だけでなく、

30人学級の導入、
児童相談所の新設など、
こどもが育つ環境の整備にも
非常に力を入れており、

私が中でも注目したのは、
第二子以降の保育料を
所得制限なしで完全に無料化したこと
です。





現在、保育料は
3歳から5歳までは国の予算で
完全に無料となっていますが、
0歳から2歳までには所得制限があります。

対して明石市は、
第二子以降であれば、
所得制限することなく
0歳から保育料を無料化している
という
大きな特徴があります。





低所得層に対する支援は
どこの自治体でも行われており、
もちろん重要な支援であることは
言うまでもありませんが、

明石市は、保障のない中間層こそ
保育の負担が大きく、
全国的に出生率が下がっている原因であり、

かつ第二子を考えている中間層にも
響く支援策を行うことで、
定住誘導も図ることができると考えました。

まさにこの政策は功を奏し、
関西の中間層を多く呼び込めたことで、

個人市民税の納税額を5年で9億円も伸ばし、
子どもがいる若い家族が増えたことで、
まち全体に非常に良い影響を与えました。







このように、
自治体が自らの考えをもって、
柔軟かつ迅速に
政策を実施することができれば、
まち全体を良くしていくことができます。



高岡市においては、
明石市の実施する政策を
すべて真似することは、

財政的な面からみても、
地理的な面からみても
難しいかもしれません。

しかし、財政面の折り合いをつけながら、
高岡市にできることから
支援をはじめていくことはできます。



現に、新市長の提案によって、
コロナ対策の一環として、

新生児と、
おなかに赤ちゃんのいる妊婦さんへの
臨時給付金の給付が
早速実施することになりました。

今回はコロナ対策の一環であり
臨時的なものですが、
今後もこのような支援事業を
継続していくか否か、
議論される方向へ進んでいます。





私は、今まで遠回しにされてきた
若い世代への支援
積極的に行っていくことで、


「高岡では安心して子育てができる」
「子育てに関して高岡市は信頼できる」


という空気が生まれ、
こどもや若い人が増え、
再び活気のあるまちにすることが
できると考えています。





私は、
高岡市政が変わり始めている
と考えています。

高岡市全体が、
「未来のためにできることから」
という考えのもと、
動き始めているように感じておりますし、

私自身も、最重要課題の1つ、
高岡の少子化問題を解決するためには、
「まずできることを迅速にはじめる」
ことしかないと思っています。



だからこそ、
いま高岡で育つこどもたちや、
令和に生まれてくる未来の高岡市民に、
今より良い高岡をつなぐことができるよう、
未熟な身ではありますが、
この議論に参加するため、
高岡市の政治にチャレンジします。




とはいえ、私だけの力では
市政の壇上にあがることはできません。

市民の皆様の
おひとりおひとりの力が頼りです。


ぜひ、少しでも共感いただいた皆様、
この若輩者にお力をお貸しいただきますよう、
心からお願いを申し上げます。